COMITIA151 2025/02/16レポ

ディスカッション

昨日『COMITIA151』にサークル参加したので諸々レポートしていきます

青年島での参加

今回は青年向けジャンルでの参加。
もともと完全新作、恋愛要素0の漫画を描く予定だったけど諸々あり断念。申し訳ない。
代わりに旧作『痣と痕』を収録しました。

痣と痕

『痣と痕』-通販ページ

あとは既刊の『私のためのひと 総集編 2022-2024』を少々。

『私のためのひと 総集編 2022-2024』-通販ページ

新刊『痣と痕』

実物写真

新刊の表紙可愛いから見て

裏もかわいいから見て

中もきれいだから、見て

印刷の仕様

  • A5
  • 本文40P(表紙込み44P、漫画だけだと38P)
  • 表紙オフセット印刷
  • 2色刷り(朱+スミ)
  • 洋紙:OKカイゼル 155kg 象牙
  • 本文オフセット印刷 FM10μ
  • 本文用紙:モンテシオン 69kg
  • 遊び紙 前のみ 色上質紙 中厚口70kg 黒

お世話になった印刷所:ブロスさま

海苔のつけ忘れだけでなく、データ上では問題ないようなミスなどもいろいろ確認くださる+修正可能なものは会社の方が修正してくださる というすごくすごく親切な印刷所さん!料金も安めで毎回助かっております。ありがとうございます!

所感と反省点

表紙のクリーム色と朱色のインクの相性が抜群でかんわいい~~~~本になりました!!嬉しい~~~~
でもモンテシオンの白が浮いてる!この表紙の紙使う時は美弾紙やキンマリのクリームにしよう。
あと後書きの文字大きい笑 原稿用紙サイズに16ptが常識と聞いているけどもう少し小さくても良いな。
印刷の問題は全ったく何もなかったです!!!!また是非お世話になりたい。

捌け具合

『痣と痕』は20部半ば、『私のためのひと』は10部ちょい手に取っていただけました。
非エロNON阿りオリジナル漫画にしては手に取ってもらえている方なのだろうか?わたくし仮にも腐っていても商業漫画家という立場にしては捌けは悪い方なのか?でもエロ漫画家が出す非エロマンガだしな~別に話が面白いというわけでもないし?読む価値ないかも?WEBに全編公開しているし?
といろいろ嫌な考えを巡らせてしまいますが、個人的には嬉しい結果です。1冊でも手に取っていただけただけでHAPPYだと思っていたので。

数字見たら当たり前の結果ですけど、痣と痕のみを買われていく方が多かったですね。まあ同じエロがテーマでも描かれ方が全然違いますからね。コミティアにいらっしゃるみなさんはきっと痣と痕を好む方の方が多かったのだろう。
あと単純に『私のためのひと』は値段が張ってますからね。優しくない値段で申し訳ない。

ファンのみなさん

おわにんをもともと知っていただいてスペースにお越しになった方もちらほらいらっしゃって嬉しかったです。
ワニマガジン社の原画展にいらして私を認識いただいた方、サインをお求めいただいた方、『私のためのひと』を枕元に置いてくださっている強火の方、「はじまりいぬ」の生みの親の方…。お声がけいただき本当に嬉しかったです。ありがとうございました。

単行本早く出てほしい!とのお言葉もいただき、最近萎え萎えだったエロマンガへの創作意欲チンポも少し持ち直してちょっと勃起してきました。ありがとうございます。編集部、見てますか!一応需要あるみたいですよおわにんの単行本!ご検討、よろしくお願いいたします…(紙の単行本になるにはそれなりに人気を得ないといけない)

スカウト

今回有難いことに2名の編集さんにお声がけいただきました。
どちらも一般誌レーベル。(エロ方面は一通りお声がけいただいているというのもあり声がかからない)
うち一名はすでに担当いただいている編集さんと同社の方だったのでご挨拶だけとなりましたが。。。

アフター のん太郎のん次郎先生と

さてここからが本文である。今回一般参加でスペースにいらしてくださったのん太郎のん次郎先生と一緒にアフターをさせていただいた。16時から21時くらいまで話し込んでいた。長い時間ありがとうございました。
以下印象に残っている話題を書いていく。

クズスパダリが好き

好きなキャラの話や自分が描いてきた漫画、それに対する評価などを話し合っているうちに、のん太郎先生が「おわにんさんって結局はスパダリがお好きですよね?」とポツリと仰った。
「でも、どこか癖があって一筋縄ではいかないスパダリなのがテンプレから外れている。」と続く。
そう、その通り、私はクズなスパダリが好きだ。高スペックだけど人間として欠如している部分が何かしらあって、相手を不幸にするようなスパダリが。

今まで好きになってきたスパダリキャラの例を挙げると、『アカギ』の赤木しげるや『ゴールデンカムイ』の鶴見篤四郎が挙げられる。スパダリではないけど、たらしという似た要素を持つキャラでは『アカギ』の安岡も当てはまる。俳優で言うと浅野忠信演じるモテクズ男が本当に理想だ。

それらのキャラの要素を抽出してできたキャラクターが私の描くエロ漫画の竿役になっている。
『私のためのひと』の黒澤志信も、実はもともと安岡をモデルにして作られたキャラクターである。しかしもちろん私が描く安岡像は他の方の描かれる安岡とは違っていて、そこに私の嗜好がかなり出ている。それを煮詰めたのが黒澤志信というキャラクターだ。
黒澤志信は私の理想的なクズスパダリと言っても良い。ナイーブで優しくて臆病で自己肯定感が低い。近づいてくる女性を幸せにする自信がなくて、でもその時々では幸せでいてほしくて、結果、体の関係だけズブズブ続けてしまう、生き地獄を形成する男。大好きだ。このクズさ救えなさと、その過程にある人間らしい優しい葛藤が愛おしい。

以下、黒澤志信の情けなさが描かれている一例である。

かわいそうな男

アナタセンゾク

おわにんの嗜好とがるまに

私は腐っても(むしろ腐っている)スパダリを好むので、女性優位的な立場から男性を好んでいるのは明白である。ちなみにこれはあくまで腐女子特有の「壁」の視点で好んでいるわけで、私がクズに振り回されたいわけではない。
この嗜好は上手くハマれば女性層に受け入れられそう…という淡い期待がある。

しかしそうもうまく行かない。もしうまく行っていれば、同人作品の売れ行きがもう少し伸びているはずだ。うまくいかない理由は明確で、クズスパダリは女の敵だからだ。破滅願望のある女性しか好まないと思われる。また、おじさんだったり髭が生えていたり、いわゆる「がるまに」で人気の作品の男性キャラに多いイケメンスパダリからは程遠いキャラ造形となっている。
また、別の話であるが、エロ漫画批評家の新野安さんとお話させてもらった際、「おわにん先生が描く漫画はクール、切り離して見る視点なので没入感が重要になるがるまにではウケなさそう」という批評(?)もいただいた。確かに、私はあくまで壁の目線で男女を見つめているのであり、その男に抱かれる女の目線では描かない。
Xでアンケートを取った際、男性向け成人漫画の次にTLを読みたいという意見が多かったが、果たしてどれほど需要があるのか…。

x.com

阿りは死

実はここ最近大変参っていた。本業であるエロ漫画制作がしんどくてたまらなくなっていた。
理由は、自分が思っているよりも読者の良い反応を得られていない点にある。それも、私が描きたい作風を洗練させればさせるほど反応が薄くなっていくように感じている。それに反するかのように、私があまり好ましくない作品が高く評価されているのを比較してしまうと、そもそもこのフィールドで描きたくなくなってしまう。私の作品の拙さを抜きにしてもアウェーな環境で制作をしていると感じる。それに参っていた。

愚痴です。折り畳みます。

特に最近リリースした『パス・ミー・バイ』は、私の好みよりも読者の好きな要素を意識的に取り入れた作品である。(あくまで私の中で、比較的、程度だが。)エロいことをしてくれるギャルと読者層に近しいキャラ設定の男の子の話。それでも思い通りにいかないビターなエンドのストーリー構成にして、私らしいと思える漫画に仕立て上げた。
正直制作中は苦痛だった。そのため時間がだいぶかかってしまった。なんとか脱稿できただけで偉い!そう思っていたが、まさかの巻頭抜擢。拙作を選んでいただいた編集部には頭が上がらない。
しかし、蓋を開けてみれば「続編でハピエンにしてください!」という声多数。まあそれはそれで嬉しいが、あの風情を理解してくれてはいないのだなと感じた。
そして竿役の行動への批判のコメントもあった。竿役は結局ヒロインの本心を聞き出すことなく疎遠になる道を選んだが、それにモヤモヤする読者もいたらしく、コミフロのコメント欄で2ちゃんねる並みの陰湿なコメントがいくつか続いた。いや、絶対に君たちも同じ行動してたと思うよ、と言いたい。
なんというか、読者のカタルシスのためのハッピーエンドやストーリー展開を求められていると感じた。そもそも漫画はエンターテイメントであり、観客を喜ばせるための作品であるべきだというのであれば、私の漫画の在り方は間違っているかもしれない。しかし一応編集にOKはもらっているし、なんなら巻頭に選んでいただいているくらいなので、エンタメ作品としては一応認められていると言える。それでこの有様だ。やってられない。読者に寄り添った挙句これなら、もう編集にNG喰らわない限りのギリギリを目指してエロ漫画描いたろ、と思った。次の竿はハイスぺイケメンにします。

更に愚痴、いいすか。
作家や作品は伏せるが、同コミフロ内で境界知能の女の子をヒロインとして描いた作品があった。啓蒙的な作品でもなければ、シニカルな作品でもない。普通に境界知能の女の子を性的搾取されるためだけに描いた漫画と捉えて、私はこの作品も作者も正直好ましくないと感じた。しかし、この作家の絵柄はTHEみんなの好きな絵柄という感じで、人気がある。
私の倫理観だと、この作品は批判対象にあたる作品なのだが、絶賛の嵐。私の当たり障りのない漫画にはアンチコメントつくのに。
絵柄が可愛ければなんでもいいんだと思った。いや、単純に私の実力不足なのはもちろん否めないけれど。私が私らしくありたい姿で創作していても報われることがない環境にいて、それなら描いていても辛いだけだなと思い、正直もうエロ漫画描きたくないとさえ思っていた。

そんな愚痴をのん太郎先生は聞いてくれた。(本当に謝罪と感謝の念しかない。)
作家の一番好きなもの描くのが一番、好きなもの描いて分からせるまで殴っていきましょう!と言ってくれた。
いや、本当にそうだよな。もうチー竿は描かないぞ。なぜなら私はクズスパダリが好きなのだから。感傷マゾだけが私についてきてくれ。

今日関わってくれた人のことは大切にします

エロ漫画家がエロくない漫画描いて人が来るわけないんだよな。そう思いながら参加したCOMITIA151だったが、思いのほかファンの人は来てくれていた。それが本当に嬉しい。ポルノ生産者としての私を取っ払った先にいる私に興味を持ってくれて、本当に有難い。感謝です。これからもどうぞよろしくお願いします。